小動物歯科医療の「いま・未来」
～歯科・口腔外科治療の開拓と前進～
渡邊 一弘 先生 獣医師、博士（獣医学）
1969年北海道夕張市出身。札幌市育ち。2001年北海道大学大学院獣医学研究科博士課程を修了。2002年岐阜大学助手、2007年同准教授、2019年より同教授（現在に至る）。動物の歯科教育と手術教育の確立と普及に注力。趣味は落語鑑賞で、立川談志師匠が「立川談ペット」と命名。日本獣医学会（評議員）所属。
小動物の診療において歯科・口腔外科治療は、スケーリング、ポリッシング、抜歯（晩期残存乳歯、歯周病、歯髄疾患、猫の吸収病巣や尾側口内炎など）、根管治療などの歯内治療、口腔内腫瘍による顎骨の部分・全切除などがあります。動物病院では、これらの治療に対応できる機材（デンタルユニットなど）を揃えなければなりません。しかしながら、デンタルユニットを所有している動物病院は少ないと言っても過言ではなく、その価格面（一般に100万～200万円台）から、投資回収を考えるとなかなか手が出せないというのが現状かと思われます。
スケーリング時に動揺歯を見つけ、抜歯を試みたが破折によって残根がどうしても抜けず、何時間も要してやっと取り除いたことやデンタルユニットがある動物病院を紹介したといった苦い経験はないでしょうか？日常のスケーリングを行うだけでもデンタルユニットがあることで安心して治療に臨むことができます。
この度、CiメディカルVetから60万円台という驚きの価格の動物用ポータブルデンタルユニット「VET WINGS」が販売されました。この「VETWINGS」は、これまでのポータブルデンタルユニットと同様に超音波スケーラー、マイクロモーター、3wayシリンジ、バキュームが装備されており、他製品と装備的には遜色ありません。これさえあれば、前述の歯科・口腔外科治療が可能となります。
超音波スケーラーは、日常的に行われるスケーリングに使用することができます。マイクロモーターは、ポリッシングブラシやラバーカップと減速コントラを装着すれば、荒研磨や仕上げ研磨を行うポリッシングに、ダイヤモンドバーと5倍速コントラを装着すれば、歯槽骨の切削と多根歯の分割を行う抜歯に、顎骨の部分・全切除を行う口腔内腫瘍の摘出に、歯冠を切削して歯髄腔を開拡する根管治療などの歯内治療に使用することができます。
私は、多くの先生方がこの「VET WINGS」を使用することによって我が国の小動物歯科医療のレベルが一歩も二歩も前進すると確信しています。CiメディカルVetの動物用ポータブルデンタルユニット「VET WINGS」なら、貴院の動物歯科分野を開拓することができます。
